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ツアー日記② | 2017.11.20 | blog 

ツアー2日目はバッチャン村へ。ハノイ市内から南東へ車で約40分、川沿いの土手を進んだ先にある陶器の名産地です。

 

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今ではほとんどがガス窯へと変わり、泥炭を燃料に焼く昔ながらの窯はほとんどありません。壁に張り付いた泥炭のかたまりは、そんなわずかながらの窯の名残り。

 

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ひしめく家々とレンガ壁の間を、細い路地が迷路のようにうねうねと入り組んで走る奥バッチャン。観光客がわんさか訪れるメインストリートから一歩入れば、のんびりした光と影のコントラストに遭遇して安堵します。

 

何を隠そう、私はこの日の昼食をいちばん楽しみにしていました。ツアー中の食事はほぼ、私がいつも通っている場所へとお連れするのですが、今回のこちらは初来訪。村のおばあちゃんが北部の伝統的な家庭料理をふるまってくださると聞いて、自身もずっと心待ちにしていたのです。

 

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手前から、豚ひき肉入り卵焼き、田蟹とツルムラサキとへちまのスープ、揚げ豆腐のねぎびたし、小なすの漬けもの、揚げ春巻き&ブン(米麺)。1点の曇りもなく、「ザ・北部おふくろの味」がそろいぶみ。これ以上に典型的なおかずはない、というラインナップなのに、1皿1皿が初めて出会う料理のように新鮮で、口にするたびに驚かんばかりの絶品ばかり。この食卓には魔法がかかっている!と感動しました。

 

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食後は居間へ移ってのお茶タイム。ご自宅の庭で育てている花から、旬には採れたてをフレッシュで、それ以外の季節には乾燥させたものを保存しながら飲むのだそう。奥深いお茶文化も北部ならではの情緒です。

 

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伝統的な家庭料理が少しずつ廃れていくことを想い、自分が持っている経験と知識を惜しみなく今へ伝えているおばあちゃん。料理とは心でするものだと教わりました。「またいつでも来なさい、何でも教えてあげるから」という言葉が、私にはこの旅いちばんのおみやげとなりました。

 

つづく



ツアー日記① | 2017.11.16 | blog 

5度目を迎えた教室発のベトナムツアー。今年はたくさんのお申し込みをいただき、本当にありがとうございました。南北に長いベトナムでは、それぞれの町でベストシーズンが異なるので、なるべく訪れる場所の良い季節に生徒さんたちをお連れしたいなぁという気持ちです。秋ならやはり北部がおすすめ、首都ハノイを拠点に総勢11名、ワイワイと3泊5日の旅をしてきました。

 

 

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旅の始まりは、水上人形劇から。ハノイといえば……のベタな観光コースですが、個人的にはとてもおすすめなのでお連れするスポット。北部農村発祥の娯楽、舞台技術も客席雰囲気も、すべてがベトナムらしい秀逸な伝統芸能と思います。舞台が終わり、ずっと水の中で人形を操っていた演者さんたちが出てくるところで、いつもジーンときてしまう。

 

現地へ着いて初めての食事は、毎度熟考を重ねるところ。ベトナム未体験の方も多いので、食材が想像を絶するようなローカルめしでは強すぎるし、だからといって想定内の第一印象ではおもしろくない。今回は町場のレストランを選びました。いつ訪れてもリーズナブルでおいしい、北部の家庭料理が味わえる老舗店へ。

 

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ゆで豚のえびみそダレ添え。スターフルーツや青バナナ、そのほか香草と一緒にいただくビールにピッタリの軽やかな前菜。

 

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豆腐の黒こしょう衣揚げ。しっかりかための食感のベトナム豆腐で作るフリッター、スパイシーなサクサク衣が絶品です。唐辛子を落としたベトナムじょうゆにつけて。

 

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高菜漬けと牛肉の炒めは、ごはんが茶碗1杯ペロリと食べられる定番おかず。ビールなら何杯飲めるか、というすばらしいアテでもあります。

 

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ベトナム北部の家庭料理といえばこちら、タニシと青バナナ、揚げ豆腐の煮込み。コリコリした食感のタニシ、煮込まれていものようにホクホクとなった青バナナ、淡泊ながらもどっしりと懐深い揚げ豆腐を、ほんのり酸味の効いたスープがまとめます。ところ変わればおふくろの味も変わる、家庭料理の奥深さに脱帽。

 

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ビール好きの多かった今回のチーム、乾杯はチュックバックビールで。ベトナムは地ビールが豊富で、意外と全国展開していないものに「オッ!」とうれしくなることが多いのですが、このチュックバックビールもそのひとつ。南国らしい爽快な飲み心地に加え、舌に残る苦味が軽すぎずちょうどよいフィット感。(クラシックラガー派の私見です)

 

つづく



レッスン日記 | 2017.10.31 | blog 

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10月のレッスンが無事に終了しました。夏に舞いもどったかのような陽気があったり、肌寒い雨の週末が続いたり……と移ろいの激しいひと月でしたが、今月もたくさんのご参加をありがとうございました。

タイ料理クラスでは、今年初めてお披露目のレシピ「パッシーユ(タイ風しょうゆ焼きそば)」を作りました。もっちりと太めの米麺に、甘くコクのある黒じょうゆをからめた大衆的な炒め麺。出てきた皿にはひとかけらの辛さもないと、侮るなかれ。卓上調味料で酸っぱく甘く塩気も足して、そしてピリッとスパイシーに、自らの手で変化をつけていくのがタイ麺ワールドの掟です。

 

11月1日~9日まで、料理教室ツアーを含むベトナム滞在の都合、ホームページの更新には少し遅れが出ます。ご迷惑をおかけして大変申し訳ございませんが、何卒ご理解のほどお願い申し上げます。

 



レッスン日記 | 2017.10.21 | blog 

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今月のレッスンより、ベトナム式バゲットサンドウィッチ「バイン・ミー」。シナモン風味の豚ハムを手作りして、大根とにんじんのなます、生野菜やハーブなどと一緒に、やわらかいフランパンにたっぷりとはさみました。

バイン・ミーの具は、パンと同じくらいごはんに似合うものが多い。この豚ハムも、おこわや米麺のトッピングにぴったりなのです。



ベトナム日記③ | 2017.10.15 | blog 

うちの屋号は「Nam Bo/ナンボー」(ベトナム語で南部の意味)といって、ベトナム料理の贔屓も圧倒的に南部が多いわけですが、旅先に限ればここ数年は北部がへヴィローテーションしています。外国の風を受けスピーディに洗練されていくホーチミンに比べ、ハノイはまだまだベトナム独自のアナログ性を失わず、思い通りに事が運ばない加減が絶妙。私はそこに何よりも魅力を感じています。

 

おかげでというか、滞在時間が増えたぶん、北部料理にもずいぶんと開眼できてありがたや。ハノイといえば!の定番料理はいくつかありますが、あえて外しての食まわり日記。

 

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変化球米麺「バイン・ダー」。ハノイからほど近い港町・ハイフォンのご当地麺で、煮詰めたサトウキビ汁を加えた赤褐色の麺は印象的です。汁麺と汁なし和え麺の2種類があり、具はかにやさつまあげなど。ベトナム麺におなじみの生野菜やハーブではなく、香りの強い青菜をサッとゆでてトッピングするのも特徴です。ハノイでは高級ホテルが林立する1等地の狭間に、どっしりと営まれる昔ながらの屋台にて感嘆。

 

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ハノイへ来たら絶対食べたいもの!と友人が熱く語ったひと皿は、干し牛肉と青パパイヤのサラダ。なかなかマニアックです。写真では少しわかりにくいのですが、白くて細い麺のようなものが千切り青パパイヤ。で、上にはたっぷりの干し牛肉や香草やピーナッツ、甘酸っぱいドレッシングをかけていただきます。ベトナム人にとってはおやつのようですが、私には夕暮れビールの良き相棒かな。

 

 

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青米おこわのアイスのっけ、トッピングは香ばしいローストココナッツ。旅仲間は甘党、私は晩酌党。昼下がりになると、ふだんはチョイスしない甘いものをあれこれ教授してもらって楽しかった。

 

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北部家庭料理の定番おかず、高菜漬けと牛肉の炒めもの。ベトナムの高菜漬けは塩漬けあっさりタイプなので、あらゆる料理への応用が万能。食べるのも作るのも、大好きな食材のひとつです。

 

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右上から時計回りに、トマトサラダ、豚レバーのパテ、ベトナム風ブイヤベース(白身魚とえび入りだったが食べたあと)、エシャロットソースのビーフステーキとフレンチフライ、バインミー(フランスパン)、えびのガーリックソテー。旧市街の老舗ビストロにて、垢抜けないことが得も言われぬ個性を放つベトナム的洋食の夕べでした。



ベトナム日記 | 2017.09.20 | blog 

ベトナムより帰国。長いお休みをありがとうございました。

 

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今年も歩いた北部の里山。棚田の稲穂はこぼれるように実り、緑から黄金へ色づき始めていました。

 

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旅日記はのんびり綴っていきます。



レッスン日記 | 2017.09.06 | blog 

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9月の料理教室が始まっています。

写真はタイ料理レッスンより、インスタントラーメンのサラダ「ヤム・ママー」。「ママー」はタイ定番のインスタント麺ブランドですが、別のインスタント麺で作ってもこう呼びます。たかが即席麺と侮るなかれ、ジャンクな雰囲気をライムの酸味やパクチーの香りがうまく引き締めて、これがなかなか病みつきに。インスタントラーメンをここまで昇華できるとは…!と感心しきりです。

 

明日からベトナム滞在のため、しばらくブログはお休みです。帰国後にまた、旅の記憶とともにこちらでお会いしましょう。



レッスン日記 | 2017.09.02 | blog 

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8月のベトナム料理レッスンより、牛肉とセロリのスープ。どっしり穏やかな牛肉ダシ、シャキッと爽快なセロリの香り、加えてトマトのほんのりした酸味が、夏バテ気味の胃袋に元気をとりもどしてくれました。ベトナムの、こんな家庭料理の飾り気ないスープは本当に飽きがきません。うちでのんびりできる日に着る、肌がすっかり慣れ親しんでいるワードローブのよう。

 

先月もたくさんのご参加をありがとうございました。9月レッスンの募集にあわせまして、10月のご予約受付がスタートしています。どうぞよろしくお願いします。



トークイベント | 2017.08.29 | blog 

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先の日曜日は、地元の愉快な書店「ホホホ座」にて、洋服作家の行司千絵さん(写真左)とのトークイベントでした。

活動するジャンルは違えども、ふたりの今に至るまでの話や、京都を選んで動くことの意味などをポツリポツリと語り合う、のんびりながらも大変有意義な時間となりました。ご自身にしか生み出せないものを扱っているのに、「相手がいないと作れないのです」と一寸の迷いもなく行司さんはおっしゃる。それが軸足で、自信や信念でもあり、楽しさのすべて。行司さんの物作りはいつも自分と相手との間にあるんやなぁと、私はひどく胸を打たれたのです。

 

ご来場の方々、ホホホ座の山下さん(写真中央)やスタッフさん、本当にありがとうございました。



レッスン日記 | 2017.08.24 | blog 

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アボカドで甘いクリームを作り、アイスクリームやピーナッツをのせたベトナムのおやつ。アボカドの新しい味覚を発見できます。

アボカドを甘味として食べるのは、ベトナム独特の食文化でしょうか。半分に割って種の穴が空いたところへ砂糖を詰め、実と一緒にスプーンですくって食べることもあるのだそう。練乳や砂糖とミキサーにかけて作るシェイクは定番で、栄養と元気がいっぺんに摂れるから、私はそれを朝ごはん代わりに食べるのが大好きです。



レッスン日記 | 2017.08.21 | blog 

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今月のおもてなしベトナム料理クラス。香ばしい焼き肉をのせた和え麺、蒸し魚と空心菜のライスペーパー手巻きなど。

毎年この時期は、近所の商店街にある農家直売所で無農薬の空心菜を買って、なるべく味や食感をそのままにたっぷりと食べる。ベトナムでは茎を細く裂いて、サラダにしたりトッピングにしたり、シャキシャキと食べるのもポピュラーなのです。



レッスン日記 | 2017.08.19 | blog 

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今月のタイ料理クラスのおやつ、ココナッツゼリー。ゼリーといっても南国ならでは、冷えずとも固まる寒天で作るので、フォークでさくっと切れる懐かしい雰囲気です。白いココナッツ寒天と透明の塩寒天で二味。この不思議な甘じょっぱさが、辛さ暑さで火照った体にスーッとしみわたります。

 

京都では送り火とともにお盆が終わり、肌にあたる風がわずかに涼しくなってきたような気がします。私の夏休みはもう少し先、日々の教室で囲むベトナムやタイ料理に元気をもらいながら、残暑を駆け抜ける心意気です。



レッスン日記 | 2017.08.08 | blog 

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ホーチミンの公園や路上で、竹串2本をお箸のように器用に使ってビニール袋をゴソゴソ、何やらモグモグと食べている若者たちを見かけるようになったのは数年前。袋のなかみは細切りライスペーパーの和えもので、干し牛肉やうずら卵、酸っぱい青マンゴー、香草やピーナッツなどがたっぷりと混ざり、スパイシーな醤油味が不思議とあとを引きます。むむ、ユニークなストリートスナックが誕生したなぁと関心したものです。

先日、ご希望があって初めてレッスンでお教えしました。ライスペーパーの弾力をほどよく残すためのコツ、ちょっぴりジャンクな味にしあげる塩梅など、気楽そうに見えてなかなか奥深いベトナムB級グルメの世界。私もまだまだ学ぶところが多いです。マニアックなリクエスト、ありがとうございました。



しば漬け | 2017.08.05 | blog 

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梅干しの土用干し後、副産物の梅酢と赤紫蘇で簡単しば漬けが完成。

京都人してしば漬けは大の贔屓なのですが、市販のものは味がくっきりしていて一度にたくさん食べられないこともあり、昨年から自家製で賄っています。浅漬けが好みなのは、ポリポリと肴につまみたい晩酌党ならではの所以でしょうか。



『きょうの料理』8月号 | 2017.07.31 | blog 

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発売中の『きょうの料理』8月号(NHK出版)にイラストレシピを連載中です。

今月は「焼きなすのエスニック肉そぼろがけ」。ベトナム家庭料理で定番の1品を、身近に手に入る調味料のナムプラーだけで作れるレシピにアレンジしました。白ごはんのおかずとしてはもちろん、夏のビールのおともにも太鼓判です。

 

この連載に感想をくださる皆さま、本当にありがとうございます。励みになっています。今後もじわじわと、肩の力が抜けたレシピをお届けできますように。どうぞよろしくお願いします。



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